就労移行支援とは?わかりやすく解説します
2024.10.21

働くことに障害がある方やそのご家族は、就労に向けたサポートをどのように選べば良いのか悩むことも多いでしょう。そこで、この記事では、就労移行支援について詳しく解説し、その特徴や具体的な支援内容をお伝えします。
就労移行支援ってどんなサービス?
就労移行支援は、障害や病気を抱える方が一般企業での就職を目指すための支援サービスです。個々のニーズに応じたプログラムで、社会人として必要なスキルやコミュニケーション能力を伸ばし、就職の準備を整えます。プロのサポートを受けながら安心して一歩を踏み出せる環境が整っています。
就労移行支援の対象者
就労移行支援の対象者は、18歳以上65歳未満の障害や難病のある方で就職を目指している方が対象です。まず、一般企業への就職を希望し、一定の支援を必要とする方が対象となります。また、生活面や職場環境に適応するための訓練が必要な人も支援を受けられます。これにより、職場での適応力向上や、職業スキルの習得を目指していきます。
【対象者】
精神障害:統合失調症、うつ病、双極性障害、不安障害、てんかん、適応障害、アルコール依存症など
発達障害:注意欠如・多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群、自閉症、学習障害(LD)、広汎性発達障害など
知的障害:知的障害
身体障害・難病:難聴・聴覚障害、視覚障害、肢体不自由、内部障害、難病
就労移行支援と就労継続支援の違いとは?
就労移行支援は、一般企業への就職を目指してスキルを磨くためのサービスで、訓練や就職活動のサポートを提供します。一方、就労継続支援は、一般企業での勤務が難しい方に向け、働く場所や機会を継続的に提供する支援です。どちらも障がいのある方が職業を通じて社会参加を果たすための重要なサポートですが、目的と対象が異なることを理解することが大切です。
就労移行支援:一般企業への就職を目指す障害のある方を対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポート
就労継続支援:一般企業への就職が困難な方へ働く機会を提供するサービス
就労移行支援の利用料金
就労移行支援の利用料金は、利用者の所得状況によって異なります。多くの場合、収入に応じて段階的に決められるため、低所得者にとっては負担が軽減されます。具体的には、非課税世帯であれば無料になることが一般的です。また、それ以外の所得層では、利用料金が発生しますが、上限が設けられており、予算を立てやすい仕組みとなっています。
サービス利用の流れ
就労移行支援を利用する際には、まず相談窓口での面談を経て、利用計画を作成します。その後、必要書類を提出し、契約を結ぶことでサービスを開始することができます。
STEP1.就労移行支援事業所を探す
お住まいの地域の役所にある障害福祉課に相談すると、自宅から通える範囲内の事業所を紹介してもらえます。また、インターネットを使ってオンラインで探すこともできますので、おすすめです。
STEP2.気になる就労移行支援事業所を見つけたら見学申込!
就労支援事業所を探したら、ぜひ実際に見学に行ってみましょう。現地を訪れることで、ウェブサイトだけでは分からない雰囲気やプログラムの詳細、他の利用者の様子などを確認できます。これにより、利用後のミスマッチを防ぐことができます。
STEP3.利用する就労移行支援事業所を決める
利用を検討する事業所が複数ある場合、それらを比較して選ぶことが重要です。その際には、実際に就労移行支援事業所を見学したときの印象を参考にすると良いでしょう。また、特定の障害に特化した事業所もありますので、自分の目的に合った事業所を選ぶことをおすすめします。
STEP4.障害福祉サービスの利用に必要な「受給者証」を申請する
就労移行支援事業所の利用先と利用開始時期が決まったら、まずはお住まいの地域の行政窓口に連絡し、就労移行支援を利用したいことを伝えましょう。その後、必要な書類を準備して、「受給者証」の申請手続きを行ってください。
STEP5.就労移行支援事業所と利用申込(契約)
障害福祉サービス受給者証が発行された後、次に就労移行支援事業所と利用契約を結びます。
STEP6.就労移行支援事業所で利用開始!就職への一歩を踏み出そう!
就労移行支援事業所のスタッフは、利用者一人ひとりのニーズに合わせた「個別支援計画」を作成します。この計画に基づいて、就職を目指すためのカリキュラムを進めていきます。
就労移行支援事業所にはどんな種類があるの?
大きく分けて2つのタイプがあります。それぞれの事業所には異なる特徴があるため、自分のニーズに合った施設を選ぶことが大切です。
1.総合型事業所
- さまざまな障害を持つ方が一緒に訓練を受けることができる施設です
- 全国に多く存在し、自宅の近くで通いやすいのが特徴です。
- 特定の障害にこだわらず、もくもくと訓練に集中したい方に適しています。
2. 特化型事業所
- うつ症状や発達障害など、特定の障害に特化した訓練を提供する施設です。
- 同じ障害を持つ方々が集まるため、障害について深く理解したい方や、同じ境遇の仲間と訓練を受けたい方に向いています。
生活や体調に不安がある場合は「自立訓練」がお勧め
就労移行支援サービスを利用する前に、生活や体調に不安がある方には、自立訓練という選択肢が適しています。自立訓練は、日常生活のスキルや健康管理能力を高めるためのサポートを提供し、最終的には自立した生活や就職へのステップを築くことを目指しています。このプロセスにより、安心して次の段階に進む準備を整えることができます。
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